調査報道(読み)ちょうさほうどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「調査報道」の解説

調査報道
ちょうさほうどう

捜査当局の発表に依存するのではなく,報道機関が独自の調査によって問題を発掘し,みずからの責任で報道する方法。アメリカ合衆国で 1960~70年代にかけて活発になり,1972年から 1973年にかけてリチャード・M.ニクソン大統領を辞任に追い込んだ『ワシントン・ポスト』によるウォーターゲート事件報道が代表的。日本では,1974年の『文藝春秋』(11月号)による田中金脈問題(→田中角栄)の追及竹下登首相退陣にまで発展した 1988~89年の『朝日新聞』によるリクルート事件報道の二つが特筆される。調査報道の対象となるのは公人,あるいはそれに準ずる公的存在であるとし,私人を対象としたものは調査報道ではないとする見解が有力である。

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デジタル大辞泉「調査報道」の解説

ちょうさ‐ほうどう〔テウサホウダウ〕【調査報道】

事件、社会事象について、新聞社・放送局・出版社が自ら掘り起こした問題点を独自に取材調査して報道すること。「各社調査報道を競い合う」→発表報道

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世界大百科事典内の調査報道の言及

【新聞記事】より

…しかし,〈なぜ〉というのが,全体の構造,個人の内面にかかわるとき,その解明は容易ではなく,多くは記者の推測,想像が混入することになってフィクションの領域に近づいていく。アメリカのニュー・ジャーナリズム,調査報道investigative reportingなどは,そうした欠陥の克服を一つの目標にして出発,流行した。しかし,多方面に調査,取材をつみ重ねても,万人が承認する〈真実〉はなかなか浮かび上がってこないことも多く,主観の混入を恐れず,話者の〈私〉を前面に押し出して書いた文章が,それだけで新しい視角を保障するものではない。…

※「調査報道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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