化学辞典 第2版 「ホージャサイト」の解説
ホージャサイト
ホージャサイト
faujasite
ホージャス石ともいう.ゼオライトの一つ.天然および合成品がある.天然にはドイツBaden地方に産出する.天然物の化学組成は,Na28.6Ca14.8(Al58.2Si133.8O384)・262.3H2Oだが,合成品はCaを含まないNa型で,AlとSiの比が1:1.0~1.5のX型,1:1.5~3.0のY型ゼオライトがある.結晶構造は,合成品(モレキュラーシーブ)は天然物と同じであり,立方晶系に属する.結晶内に直径1.2~1.3 nm の空洞があり,これに通じる細孔の有効径は約0.8 nm である.多価カチオンあるいは H+ でイオン交換したものは強い酸性を示し,分子ふるい作用をもつ固体酸触媒として,また金属を分散担持した二元機能触媒として,石油精製および石油化学工業などにおいて広く利用されている.[別用語参照]ゼオライト触媒
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報