知恵蔵 「ポストモダン・ダンス」の解説 ポストモダン・ダンス モダン・ダンスの停滞を乗り越えようと、1960年代初め、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジにあるジャドソン教会を舞台に、一群の振付家・ダンサーたちが新しいスタイルのダンスを発表し始めた。彼ら、および彼らの後に続いた一群のダンスをポストモダン・ダンスと呼ぶ。モダン・ダンスが、ダンスを自明のことと見なし、スタイルが固着してしまったのに対し、ポストモダン・ダンスは「ダンスとは何か」を問い、過去の様々な様式を取り入れ、ひとつの様式にこだわらない多彩なダンスを生み出した。現在のダンスもポストモダン・ダンスに属するが、この用語の持つ意味は薄れつつある。ポストモダンが当たり前になってしまったからである。 (鈴木晶 舞踊評論家 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報