ポルトの大寺院(読み)ポルトのだいじいん

世界の観光地名がわかる事典 「ポルトの大寺院」の解説

ポルトのだいじいん【ポルトの大寺院】

ポルトガル北西部の同国第2の都市で、港湾都市のポルト旧市街を見渡すことができるテレイロダセ(Terreiro da Sé)の丘にある聖堂。同市内で最も古い建物である。この町には5~6世紀の間に司教座が置かれたが、現在の建物は、フーゴ司教の後援のもとで1110年ごろに着工し、13世紀にその原型が完成した。当時イスラム勢力に備える要塞としても使われたともいわれる。その後、1333年ごろに葬祭用礼拝堂のゴシック様式のジョアンゴルド礼拝堂、さらに15世紀ごろまでには回廊が、さらに18世紀には塔やドームの大規模な改築が行われ、聖堂正面や側廊側のファザードや内装がバロック様式に改築されるなど、ロマネスク様式に、ゴシックバロックなどのさまざまな建築様式が混在する建物になっている。この聖堂のほか、クレリゴス教会ボルサ宮サンフランシスコ教会などがある旧市街が「ポルトの歴史地区」として、世界遺産に登録されている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報