モスク立てこもり事件(パキスタン)(読み)もすくたてこもりじけん/ぱきすたんもすくたてこもりじけん

知恵蔵の解説

モスク立てこもり事件(パキスタン)

パキスタンモスク(イスラム教の礼拝所)で起きたイスラム原理主義勢力と政府との衝突事件。2007年7月3日、首都イスラマバード中心部にあるラール・マスジード(「赤いモスク」の意味)で神学校(マドラサ)の学生らと治安部隊との間で銃撃戦が発生し、学生ら数百人がモスクに立てこもった。治安部隊が10日未明に突入して制圧するまで1週間にわたり、市民も含めて40人以上の死者が出た。神学校を率いるイスラム原理主義の指導者は、アフガニスタンの武装勢力タリバーンと関係があり、ムシャラフ大統領を「米国の手先」として激しく批判していた。事件の端緒は、公有地に建てられたモスクが違法とされ、取り壊されたことに対する学生らの抗議運動だった。ムシャラフ政権は「反テロ」で強い姿勢を見せたかたちになったが、宗教勢力の強い反発を浴び、その後、報復自爆テロなども一層激化した。

(竹内幸史 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

景気ウォッチャー調査

内閣府が2000年1月から毎月実施している景気動向調査。生活実感としての景況感を調査するのが狙い。具体的にはタクシーの運転手、小売店の店長、娯楽施設の従業員、自動車ディーラー、派遣従業員、設計事務所所...

景気ウォッチャー調査の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android