ヤコブ原福音書(読み)ヤコブげんふくいんしょ(英語表記)Protoevangelium Jacobi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤコブ原福音書」の意味・わかりやすい解説

ヤコブ原福音書
ヤコブげんふくいんしょ
Protoevangelium Jacobi

イエス幼年時代の物語を述べる外典福音書の一つ。原文ギリシア語で,この書に最初に言及しているオリゲネスでは「ヤコブの書」と称され,「マリアの誕生・ヤコブの啓示」「ヤコブの物語・神の母聖マリアの誕生」「われらの主と聖母マリアの誕生」などとも呼ばれる。種々の資料からの集成で,3世紀初期には成立していたと思われる。作者はユダヤ人キリスト教徒と推定される。中世美術に影響を与えた。 1552年バーゼルで G.ポステルのラテン語訳が出版された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android