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ヨクナパトーファ Yoknapatawpha

世界大百科事典 第2版の解説

ヨクナパトーファ【Yoknapatawpha】

アメリカの作家W.フォークナー大部分の作品の背景となる架空の土地。ミシシッピ州北寄りの郡の名まえとされる。郡庁の所在地はジェファソンと呼ばれているが,この町と郡はフォークナーが生涯の大部分を過ごしたオックスフォードとラフィエット郡がモデルになっている。1929年《聖域》の第一稿を書いたときこの郡の名まえを初めて用いたが,《響きと怒り》(1929),《八月の光》(1932),《アブサロム,アブサロム!》(1936)を含む重要作品の象徴的な舞台となった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のヨクナパトーファの言及

【フォークナー】より

…ジョイスの流れをくむ斬新な小説技法を駆使すると同時に,土着的な人間と風土がはらむ問題を追求して,20世紀アメリカ小説の代表的傑作を多く生み出した。1897年9月南部ミシシッピ州北寄りの町に旧家の長男として生まれ,5歳のときに一家が移り住んだ郡役所所在地で州立大学のあるオックスフォードの町で育ち,晩年にいたるまでここを生活の本拠としたばかりでなく,この地方をモデルにしたいわゆる〈ヨクナパトーファYoknapatawpha物語〉の連作を書き続けた。高等教育はあまり受けず,文学の手ほどきは主として年長の友人フィル・ストーンから受け,イギリスの世紀末文学やフランス象徴詩に親しみ,初めはおもに詩作を試みた。…

【響きと怒り】より

…いっさいの心の迷いを捨て,自己の才能のすべてを賭けて書いたフォークナーの初期作品。故郷であるミシシッピ州北部の地を舞台とする,いわゆる〈ヨクナパトーファ物語〉連作の第2作で,崩壊してゆく南部農園家族コンプソン家の人たちを主人公としているが,3人の兄弟の内的独白に,作者自身の視点からする語りを加えた,きわめて実験的な小説である。ことに第1章では,口もきけずにうめいている33歳になる白痴ベンジーが,現在の行動と過去の記憶の断片を一見無秩序に語るという,極度の実験を試みているが,そうした物語の解体の底から,ベンジーの姉で彼の愛するキャディという一人娘の淪落(りんらく)に象徴される,一家の悲劇と歴史の推移が浮彫にされる。…

【フォークナー】より

…ジョイスの流れをくむ斬新な小説技法を駆使すると同時に,土着的な人間と風土がはらむ問題を追求して,20世紀アメリカ小説の代表的傑作を多く生み出した。1897年9月南部ミシシッピ州北寄りの町に旧家の長男として生まれ,5歳のときに一家が移り住んだ郡役所所在地で州立大学のあるオックスフォードの町で育ち,晩年にいたるまでここを生活の本拠としたばかりでなく,この地方をモデルにしたいわゆる〈ヨクナパトーファYoknapatawpha物語〉の連作を書き続けた。高等教育はあまり受けず,文学の手ほどきは主として年長の友人フィル・ストーンから受け,イギリスの世紀末文学やフランス象徴詩に親しみ,初めはおもに詩作を試みた。…

※「ヨクナパトーファ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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