ラービー川(その他表記)Rāvī River

改訂新版 世界大百科事典 「ラービー川」の意味・わかりやすい解説

ラービー[川]
Rāvī River

パキスタン北部,パンジャーブ五河の一つ。全長764km。古代サンスクリット文献ではイラーバティーIrāvatī川と記され,現名はそれより派生したといわれる。インドのヒマーチャル・プラデーシュ州北西部のピール・パンジャール山脈に発して北西に流れ,パンジャーブ平原に入って南西流しチェナーブ川に注ぐ。19世紀中期から上・下バーリ・ドアーブ用水路などが同川を水源として建設され,同ドアーブの開拓に貢献した。1947年のインド・パキスタン分離独立により,その水利権をめぐって両国間に抗争が生じた。60年のインダス川水利条約により,本川の水はインドに帰属し,パキスタンはジェラム川に建設したマングラ・ダムから補水することになった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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