リューベック市庁舎(読み)リューベックしちょうしゃ

世界の観光地名がわかる事典 「リューベック市庁舎」の解説

リューベックしちょうしゃ【リューベック市庁舎】

ドイツ北西部のハンブルク(Hamburg)の北東60km、港湾都市リューベック(Lübeck)旧市街中心部のマルクト広場にある、同市の市役所の建物。リューベック中央駅からは徒歩約10分。この地方独特の雄牛の血を混ぜて焼いたといわれる黒いれんがを使った、青銅色の13の尖塔を持つゴシック様式の建物である。この場所に最初に市庁舎がつくられたのは1158年から翌1159年にかけてだが、1266年に同市が神聖ローマ帝国の帝国自由市になると、現在の市庁舎の原型となる新市庁舎の建設が行われ、13世紀には南側の破風や風を通すための大きな丸穴がある壁がつくられ、14世紀にはファザードがつくられた。今日のゴシック様式の建物の原型ができあがったのは15世紀半ばで、16世紀末には外階段などのルネサンス様式の装飾が追加された。その後、ハンザ同盟衰退で市庁舎の補修も行われなくなり痛みも激しくなったが、19世紀に大規模な補修が行われ、往時の姿を取り戻した。現在、ガイドツアーにより内部を見学でき、13世紀のフレスコ画や伝統的な市議会の議場などを見学できる。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

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