ベルギー中部,ブラバント州の都市。人口8万9910(2005)。ブリュッセルの東方約30kmに位置。自治体公用語のオランダ語ではレーベンLeuvenという。ベルギー最古(1425設立)のカトリック大学(ルーバン大学)の所在地。1000年ころディルDyle川の航行可能起点に設けられた城砦が起源で,のちにブラバント公領の首都。ライン川とフランドルを結ぶ商業路に臨み,毛織物業により繁栄し,14世紀には人口1万5000に達した。中世末期には市民最上層部と手工業者との激しい闘争や毛織物業の衰退を経験したが,大学と中世末期以降発展したビール醸造業のために,中規模都市として維持された。現在は,市庁舎とシント・ピーテル教会(ともに15世紀,後期ゴシック様式)に囲まれた広場,14世紀の毛織物取引所の上に増築された大学本部などに,歴史的雰囲気をとどめる。
執筆者:森本 芳樹
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ベルギーで最も古く,有力なカトリック大学。ルーバン所在のオランダ語による大学Katholieke Universiteit Leuven(学生数2万7000)と近郊のフランス語による大学Université Catholique de Louvain(学生数2万)との総称。1425年,ブラバント公ヤン4世Jan IVの発意,教皇文書による認可,市当局からの特権賦与によって設立され,当時富裕を誇ったネーデルラント唯一の大学として発展し,16~17世紀にはエラスムス,リプシウスJ.Lipsius,メルカトル,ヤンセンなどの著名な教師を擁して,ヨーロッパでも有数の地位を獲得し,カトリック思想の一つの拠点となった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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