ルーフェン(読み)るーふぇん(その他表記)Leuven

デジタル大辞泉 「ルーフェン」の意味・読み・例文・類語

ルーフェン(Leuven)

ベルギー中部、フラームスブラバント州都市。同州の州都中世に毛織物産業で発展。1425年創立のルーフェンカトリック大学、15世紀に建てられた市庁舎、世界遺産に登録された聖ペテロ教会や大ベギン修道院などがある。フランス語名、ルーバン

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルーフェン」の意味・わかりやすい解説

ルーフェン
るーふぇん
Leuven

ベルギー中部、フラームス・ブラバント州の州都。大学都市でもある。首都ブリュッセルの東郊に位置する。人口8万9152(2002)。オランダ語(フラマン語)地域。フランス語名ルーバンLouvain。中世に毛織物工業都市として発展したが、14世紀末、職人と産業資本家の対立抗争で衰退。ブラバント公支配下でブラバント公国の首都となった。1425年にはブラバント公ジャン4世Jean Ⅳ(1403―1427)がローマ教皇マルティヌス5世(在位1417~1431)に設立を請願しルーバン・カトリック大学が創設され、低地地方(ネーデルラント)唯一の大学として各地より学生を集め、人文主義者エラスムスなども滞在する学問研究の中心となった。しかし、ワロン人フラマン人の言語紛争の結果、1968年、大学はオランダ語部門とフランス語部門に2分割され、フランス語部門は分離独立して、ブリュッセル南郊のフランス語(ワロン語)地域であるブラバン・ワロン州のルーバン・ラ・ヌーブLouvain-la-Neuveに1972年から1979年にかけて移転した。肥沃(ひよく)な農業地域を控え、製粉、ビール醸造、缶詰工業がみられたが、第二次世界大戦後は電子工業も発展している。1914年の火災や1944年の爆撃で市街は破壊されたが復興した。15世紀起源の市庁舎やサン・ピエール教会などが残っている。

[川上多美子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルーフェン」の意味・わかりやすい解説

ルーフェン
Leuven

フランス語ではルーバン Louvain。ベルギー中部,ブラバント州,ダイレ川沿いの学術,商工業都市。住民はオランダ語系。 11世紀にはルーバン伯,12世紀末にはブラバント公の居城地となった。 14世紀中頃は,羊毛工業の中心地として大規模な織工ギルドが発達。 1425年教皇マルチヌス5世が設置したオランダ最初の伝統ある大学をもつ文教都市として発展。ゴシック建築の傑作とされる市庁舎 (1448~63) ,聖ペテルス聖堂のほか,中世の聖堂が多く残されている。電機,製粉,ビール醸造,たばこなどの工場が立地。人口8万 5462 (1991推計) 。

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