ロゴス科学(読み)ロゴスかがく(英語表記)Logoswissenschaft

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロゴス科学」の意味・わかりやすい解説

ロゴス科学
ロゴスかがく
Logoswissenschaft

ドイツ社会学者 H.フライアー用語。特に形式社会学を批判する意味で用いられ,この用語に対立するのは「現実科学 (エートス科学) 」である。彼は,形式社会学をはじめとしてそれまでの社会学は,自然科学や体系的精神科学範型を用いて構成されてきたもので,これは,いわば「歴史的世界の幾何学」であり,社会学がその対象の歴史的性格忘れ,抽象的な体系構成のみに専念しているとみなした。フライアーはこうした思弁的,目的論的構想と目録化された人間関係の分析を,ロゴス世界だけを取扱うロゴス科学であるとして批判した。 (→現実科学としての社会学 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android