ロゴス科学(読み)ロゴスかがく(その他表記)Logoswissenschaft

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロゴス科学」の意味・わかりやすい解説

ロゴス科学
ロゴスかがく
Logoswissenschaft

ドイツ社会学者 H.フライアー用語。特に形式社会学を批判する意味で用いられ,この用語に対立するのは「現実科学 (エートス科学) 」である。彼は,形式社会学をはじめとしてそれまでの社会学は,自然科学や体系的精神科学範型を用いて構成されてきたもので,これは,いわば「歴史的世界の幾何学」であり,社会学がその対象の歴史的性格忘れ,抽象的な体系構成のみに専念しているとみなした。フライアーはこうした思弁的,目的論的構想と目録化された人間関係の分析を,ロゴス世界だけを取扱うロゴス科学であるとして批判した。 (→現実科学としての社会学 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android