一志神戸(読み)いちしかんべ

日本歴史地名大系 「一志神戸」の解説

一志神戸
いちしかんべ

延暦二三年(八〇四)の「皇太神宮儀式帳」の年中行事并月記事の項に「壱志神戸六束」とみえ、「延喜式」伊勢太神宮に「壱志郡廿八戸」とある。建久三年(一一九二)八月の神領注文(神宮雑書)に「壱志神戸国造貢進二宮御領」とあり、もと国造の貢進した伊勢神宮の神戸。「神宮雑例集」によれば伊勢国内では神三郡を除く各郡に一五二戸が置かれているが、そのうちの二八戸である。「神鳳鈔」に「一志郡、神戸二百五十町三段六十歩、御神酒六荷、白塩一石二斗、祭料并造酒米二石、懸力稲四十束、荷前御調糸四、同絹三疋」とみえ、貢納品目と量が知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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