三之山(読み)みつのやま

日本歴史地名大系 「三之山」の解説

三之山
みつのやま

現小林市域から現野尻のじり町・高原たかはる町・高崎たかざき町域などを含む霧島山周辺を総括する地域呼称。「三山」「三ノ山」「三ツ山」などとも記され、「みつやま」ともよばれた。大永四―五年(一五二四―二五)頃、北原氏の持城の一つに「三之山」があった(庄内平治記)。この三之山は現小林市真方まがたの小林城のことで、文書・記録類には広域を示す三之山と、小林城をさす三之山が混じってみられる。小林城を含む三之山一帯も大永頃には北原氏の支配下にあったとみられる。

永禄五年(一五六二)、伊東氏の介入などによって北原兼守死後家督継承争いとなり、北原氏が肥後球磨くまに下ると、「三山」から東は小林城を押さえた伊東氏、飯野いいのから西は飯野城(現えびの市)に島津忠平(義弘)を配した島津氏の所領と認知されるに至った(「箕輪伊賀自記」旧記雑録など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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