三刀屋城(読み)みとやじょう

日本の城がわかる事典 「三刀屋城」の解説

みとやじょう【三刀屋城】

島根県飯石郡三刀屋町にあった山城(やまじろ)。戦国時代は尼子(あまご)氏・毛利(もうり)氏の争奪戦が繰り広げられた城。1221年(承久3)に、諏訪部扶長(すわべすけなが)が北条義時(ほうじょうよしとき)から三刀屋の地頭(じとう)職に任じられ、築城したとされる。城主の諏訪部氏は16代為扶(ためすけ)のとき、三刀屋氏に改め、久扶(ひさすけ)まで14代368年にわたりこの地を支配した。斐伊川中流域のこの地は芸備に通じる交通の要衝にあたるため、戦国期は尼子氏・毛利氏の争奪の場となり、最終的に久扶は毛利方についたが、1588年(天正16)に毛利輝元(もうりてるもと)に領地を没収され、廃城となった。堀切や多くの廓(くるわ)が残っており、現在三刀屋城址公園として整備されている。JR木次(きすき)線木次駅からバス15分、松江自動車道三刀屋木次ICから車で15分。

出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報

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