三廻り(読み)みめぐり

精選版 日本国語大辞典 「三廻り」の意味・読み・例文・類語

み‐めぐり【三廻・三囲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 三回めぐること。三回まわること。
    1. [初出の実例]「庭火を三めくりばかり、はしりめぐらん」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)五)
  3. 七日間の三倍。二一日間。七日間を一区切として「ひとまわり」というところからいう。
    1. [初出の実例]「箱根之七湯へ日数三廻り之御暇被下候間」(出典黄表紙文武二道万石通(1788)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の三廻りの言及

【同心】より

…京橋の八丁堀にある組屋敷に居住し,通常30俵二人扶持を給せられた。同心の職掌は,定町廻(じようまちまわり),隠密廻,臨時廻(以上を三廻りという)のように,緋房の十手を持って町中を巡回し犯罪捜査,犯人逮捕にあたる者のほか,年番方(役所全般の取締りや金銭出納),例繰方(刑事判例の調査),吟味方(裁判の審理),牢屋見廻(牢屋の事務監督),赦帳撰要方人別調掛(恩赦),町火消人足改(町火消の指揮)等,警察を中心に行刑,裁判から市政一般にわたる多くの分課があった。同心は各分課の与力の指揮の下に職務を行ったが,三廻りなど同心だけで構成される分課もあった。…

【目明し】より

…江戸時代に諸役人の手先になって,私的に犯罪の探査,犯罪者の逮捕を助けたもの。岡引(おかつぴき),御用聞,小者,手先ともいう。目明しとは目証(めあかし)の意味で,犯罪者に同類たる共犯者を密告させ,その犯罪を証明させたことに由来する。宝永・正徳(1704‐16)ころ,京都で役人が町を巡るとき,囚人に編笠(あみがさ),腰縄(こしなわ)をつけて連れて歩き,共犯者を指名させ,その功で罪をゆるすことが行われ,これを目明しと呼んだのが最初で,この影響を受けて江戸でも行われるようになった。…

※「三廻り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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