三桓(読み)さんかん(その他表記)San-huan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三桓」の意味・わかりやすい解説

三桓
さんかん
San-huan

中国,春秋時代で活躍した三大貴族。春秋初期の斉の桓公 (在位前 711~694) の三公子,すなわち慶父 (けいほ) の子孫の仲孫氏,牙 (が) の子孫の叔孫氏,友 (ゆう) の子孫の季孫氏をいい,桓公を祖とするのでこう呼ぶ。季孫氏の勢力が最も強く,春秋前期以降これら3家で魯の国政を専断し,君主廃立までも行なった。昭公 (在位前 541~510) のごときはこれを押えようとして失敗し,国外に逃亡したまま,ついに国に帰ることすらできなかった。魯の勢力の衰えとともに三桓の力も衰退した。

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