三舎を避く(読み)さんしゃをさく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三舎を避く」の意味・わかりやすい解説

三舎を避く
さんしゃをさく

辞退したり、しりごみをすること、転じて、謙遜(けんそん)して相手に一目置くことをいう。三舎の距離だけ退くというのが原義で、一舎は30里(日本の約5里)に相当する単位であるが、これは、古代中国の軍隊が1日行軍して宿舎したことに由来し、三舎は3日分の行程にあたるため、この語は戦意のないさまの形容となった。『左伝』「僖公(きこう)二十三年」に、楚(そ)の人質となった晋(しん)の公子重耳の言として、「晋楚(しんそ)は兵を治めて中原(ちゅうげん)に遇(あ)わば、君を避くること三舎せん」などとある。

[田所義行]

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