三鍋王子跡(読み)みなべおうじあと

日本歴史地名大系 「三鍋王子跡」の解説

三鍋王子跡
みなべおうじあと

[現在地名]南部町北道

北道きたどうの北部、南部川近くに鎮座していた。熊野九十九王子の一。県指定史跡。「中右記」天仁二年(一一〇九)一〇月二一日条に「超南陪山、於王子社奉幣、未申刻 南陪庄内亥の野村人宅ニ宿」とみえ、また「後鳥羽院熊野御幸記」建仁元年(一二〇一)一〇月一二日条に「次参三鍋王子、自是入昼養所、食了参御所之間、御幸已出御自此宿所送師有施事布施以忠弘送遣之、絹六疋、綿百五十匁、馬三疋」とみえる。当時、南部荘は伏見宮(のち五辻宮)荘園で、後鳥羽上皇から三鍋王子への多大な布施もこの関係によるか。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android