上久方村(読み)かみひさかたむら

日本歴史地名大系 「上久方村」の解説

上久方村
かみひさかたむら

[現在地名]桐生市梅田町うめだちよう一丁目・平井町ひらいちよう

桐生川右岸の谷間に位置。南は下久方村、西は大形おおがた山を隔てて名久木なぐき村、北は高沢こうざわ村に接し、東対岸は下野国足利あしかが上菱かみびし村。大堰おおぜき用水が流れる。もと居館いだて村と称し、桐生氏の居館があったことによるとされ、今も小字として残る。ほか大門だいもん小谷戸こがいとなどの集落がある。寛文郷帳では久方村とみえ田方五二七石余・畑方七六七石余、館林藩領。天和二年(一六八二)の分郷配当帳に上久方村とみえ高七六七石余、旗本溝口・松平領など五給。近世後期の御改革組合村高帳では高七五四石余、幕府領、旗本彦坂領など五給、家数一二三。天明三年(一七八三)願書によれば、五月末より八月下旬まで雨が多く、そのうえ七月七日より一三、四日まで浅間山噴火の降灰のため、田畑一向に稔らず、とくに大豆・芋は二、三分の出来とあり、減租を請願している(「減租出願書付」山田郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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