下檜牧村(読み)しもひのまきむら

日本歴史地名大系 「下檜牧村」の解説

下檜牧村
しもひのまきむら

[現在地名]榛原町大字檜牧

宇陀川支流、内牧うちまき川・西谷にしたに川流域の渓谷村落。東南は自明じみよう村・高井たかい村。「日本後紀」延暦一八年(七九九)七月二八日条に「停大和国宇肥伊牧、以接民居損田園也」とみえ、天元元年(九七八)の県某檜牧地充行状案(東寺百合文書)に「在于郡上県二条肥伊里」とあり、古代の宇陀郡上県かみつあがた二条・肥伊ひい里に相当した(→菟田下県・菟田上県。なお延喜九年(九〇九)民安占子家地処分状(内閣文庫所蔵文書)に「上県二条給理里」とあり、肥伊里以外に給理こほり里があった。大字自明・檜牧には阿片あがたうえ阿片舗東あがたやしきひがし阿片屋敷あがたやしきした・阿片などの小字がある。なお内牧川流域の縄文遺跡から多数の石鏃・石包丁・石鎗などや羽状縄文を主とした土器が検出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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