下歯(読み)シタバ

デジタル大辞泉 「下歯」の意味・読み・例文・類語

した‐ば【下歯】

下の歯茎に生えた歯。下の歯。かし。⇔上歯うわば
近世、下層下級で妻をいう語。
「―はむごくしねえがいいぜ」〈滑・浮世床・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「下歯」の意味・読み・例文・類語

した‐ば【下歯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 下の歯。下の歯茎に生えた歯。したっぱ。⇔上歯(うわば)
    1. [初出の実例]「物をいふとて口をあきしに下歯(シタバ)一枚ぬけしに恋を覚しぬ」(出典浮世草子・好色五人女(1686)三)
  3. 江戸時代下層階級で妻をいう語。嬶(かか・かかあ)。したっぱ。
    1. [初出の実例]「うはば 家の夫の事。したば 人の女房の事」(出典:談義本・教訓不弁舌(1754)五)
    2. 「女房(シタバ)はむごくしねへがいいぜ」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)二)

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