下江釣子村(読み)しもえづりこむら

日本歴史地名大系 「下江釣子村」の解説

下江釣子村
しもえづりこむら

[現在地名]江釣子村下江釣子

上江釣子村南西に位置し、和賀川下流北岸の低地と、その北に広がる段丘に立地。観応三年(一三五二)一〇月一日の足利尊氏御教書(鬼柳文書)によれば「和賀郡内三戸部村」を勲功の賞として鬼柳兵庫助義綱に宛行っている。「三戸部村」は当地新渡部にとべに比定される。文和二年(一三五三)二月二二日の吉良貞家施行状(同文書)により、稗貫禰子兵庫助と山下壱岐守に「三戸部村」の引渡しを命じている。戦国時代には和賀氏に属した新渡戸氏が当地を領した(「新渡戸系図」参考諸家系図)。新渡戸系図の新渡戸対馬胤重の譜に、「和賀大和守客分トシテ、和賀郡江釣子村ニ七千刈ヲ領ス」とみえる。胤重の子内膳正春治は、慶長三年(一五九八)花巻(現花巻市)で南部信直に拝謁し、江釣子村と和賀郡藤根ふじね(現和賀町)轟木とどろき(現花巻市)の三ヵ村で二〇〇石を与えられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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