下顎隆起(読み)かがくりゅうき(その他表記)mandibular torus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「下顎隆起」の意味・わかりやすい解説

下顎隆起
かがくりゅうき
mandibular torus

ヒトの下顎骨歯槽部の内局にみられる隆起で,多くは犬歯から小臼歯にかけて連続した丸い隆起として現れる。そのほかに大臼歯部の歯槽にも線状のものが現れる。この隆起は上顎口蓋隆起とともに現れることが多い。北京原人には高率で,しかもよく発達している。現生人類には少く,コーカソイドニグロイドにはほとんどみられないが,モンゴロイドには比較的多い。特にエスキモーサミ人などに多く,モンゴロイドの人種的特徴の一つとされるが,顎を強度に使用することの影響で形成されるという説もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

一富士二鷹三茄子

初夢に見るものの中で、縁起のよいとされているものを順に挙げた句。[補説]一に富士山、二に愛鷹あしたか山、三に初茄子の値段と、駿河国で高いものを並べた句ともいわれる。...

一富士二鷹三茄子の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android