不如ず(読み)しかず

精選版 日本国語大辞典 「不如ず」の意味・読み・例文・類語

しか‐・ず【不如・不若・不及】

  1. 〘 連語 〙 ( 動詞「しく(及)」の未然形「しか」に打消の助動詞「ず」の付いたもの )
  2. ( 「…は…にしかず」の形で ) およばない。かなわない。おとる。
    1. [初出の実例]「黙然(もだ)をりて賢(さか)しらするは酒飲み酔泣(ゑひなき)するになほ不如(しかず)けり」(出典万葉集(8C後)三・三五〇)
  3. ( 「…にはしかず」などの形で ) それにこしたことはない。それがいちばんよい。その方がいい。
    1. [初出の実例]「西光法師、頸をとるにはしかずとて、瓶子のくびをとてぞ入にける」(出典:平家物語(13C前)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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