与板藩陣屋跡(読み)よいたはんじんやあと

日本歴史地名大系 「与板藩陣屋跡」の解説

与板藩陣屋跡
よいたはんじんやあと

[現在地名]小千谷市千谷川一丁目

信濃川の段丘上にある。前面に陣屋じんや坂があり、陣屋小路じんやこうじの地名も残る。正徳元年(一七一一)与板藩井伊氏が小千谷村の隣接地域一七ヵ村を支配地とし、同三年に設置された。その領域は、千谷川ちやがわ・千谷・長兵衛ちようべえ新田市右衛門いちうえもん新田・小粟田こおだ三仏生さぶしよう鴻之巣こうのす坪野つぼの山谷やまや新保しんぼ市野宮いちのみや藪川やぶかわ・藪川新田・時水ときみず・時水新田・土川つちかわなか村の五千石余で、この地域を一名五千石ともいった。信濃川岸にはこれら村々の年貢米を収める蔵が置かれ、ここで津出しが行われた。陣屋支配の時期は小千谷縮布生産の勃興期で、小千谷町の問屋と生産農家の取引関係から、土地が問屋へ集中し、著しい貧富の格差を生じた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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