与良(読み)よら

日本歴史地名大系 「与良」の解説

与良
よら

中世にみえる郷村。与良は中世に郡名のほか、与良里・与良郷ともみえる。暦応二年(一三三九)「よらの里人」の麦は惣宮司職によって徴収されてこなかったと与良の公事百姓がいうが、鶏知けち(現美津島町)の公事百姓が鶏知の「いもさきのこはたけ」を耕作してきたが、与良の里人の麦を分配されたというので、今後は鶏知の沙汰に配分しないことを惣宮司に命じている(同年八月一七日「某書下写」宗家判物写)。文明二年(一四七〇)六月二五日の宗貞国安堵書下(与良郷宗家判物写)に「与良郷」内の妙真入道の持留の坪付として、居屋敷や「おとへの田一升まき」「いしはたけ」「めうおんいろい」「くいうら」「大つち買ち」など一二ヵ所がみえ、井掃部助に給分として宛行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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