コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

沙汰 さた

6件 の用語解説(沙汰の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

沙汰
さた

中世用語で,いろいろな意味に用いられる。 (1) 裁断する場合,検断沙汰所務沙汰,(2) 支配させる場合,沙汰付,沙汰居などと用い,ほかに (3) 命令を遂行する,(4) 年貢を納めるなどの意味があり,現今でも用いられる取沙汰無沙汰などは収税,滞納を意味した。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

さ‐た【沙汰】

[名](スル)《「沙」は砂、「汰」はより分ける意》
物事を処理すること。特に、物事の善悪・是非などを論じ定めること。裁定。また、裁決・裁判。「地獄の沙汰も金次第」
決定したことなどを知らせること。通知。また、命令・指示。下知。「沙汰があるまで待て」「沙汰を仰ぐ」「詳細は追って沙汰する」
便り。知らせ。音信。「このところなんの沙汰もない」「音沙汰」「無沙汰
話題として取り上げること。うわさにすること。「事件の真相たるや、世間であれこれ沙汰するどころの話ではない」「取り沙汰
問題となるような事件。その是非が問われるような行為。「正気の沙汰ではない」「表(おもて)沙汰」「色恋沙汰」「警察沙汰

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

沙汰【さた】

元来は物を選りわけること,淘汰をいう。転じて理非を論じて極めることをいい,中世には決定・命令・処理などを表す語として広く用いられた。政務を裁断・処理すること,土地を領有すること,年貢を納めること,評定・裁断・訴訟のこと,支払・弁償のこと,主君・公儀の命令・指図などに〈沙汰〉を用い,さらに報告・通知の意味から便り・知らせ・評判・噂・行い・事件などにも〈沙汰〉の用語があてられた。
→関連項目沙汰未練書

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

さた【沙汰】

日本中世で決定,命令,処理など広範な意味に用いられる語。(1)権力者が政務を執ること(世の沙汰をする)。(2)土地の支配・領有に関して,(a)土地を知行する(所を沙汰する,庄務を沙汰する)。(b)年貢などを徴収または納付する(年貢を沙汰する)。これを怠る行為や状態は無沙汰といわれる。(3)とくに中世的な法律用語としては,是非善悪を論じ子細を明らかにするという原意があって,(a)裁判,訴訟のこと。所務沙汰(不動産訴訟),雑務沙汰(動産および債権に関する訴訟),検断沙汰(刑事訴訟)などと用いる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

さた【沙汰】

( 名 ) スル 〔「沙」は砂、「汰」は選び分ける意。水中でゆすって、砂を捨て米や砂金を選び分ける意〕
事の是非・善悪などを論じ、定めること、またそれに従って処理すること。しかるべく処置すること。また、訴訟。 「地獄の-も金次第」 「雨降りて後いまだ庭のかわかざりければいかがせんと-ありけるに/徒然 177」 「先づ-の成否は知らず/平家 1
(主君・官府などの)裁定。指図。指示。また、それを伝える知らせ。 「追って-する」 「 -のあるまで待て」 「いづれも大宮院の御-なり/増鏡 老のなみ
あれこれ言うこと。評判。うわさ。 「此れも不運の至りと身にも思ひ、よそにも-しける/沙石 9」 「是はいかさまにも天狗の所為といふ-にて/平家 5
便り。消息。 「音-ない」
(他の語に付いて、あるいは接尾語のように用いて)…にかかわる事柄、…の問題、などの意を表す。 「狂気の-」 「裁判-」 「刃傷にんじよう-」 「祐経ほどの者が理運の-にまくべきにあらず/曽我 1
[句項目]

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沙汰
さた

鎌倉幕府の裁判制度を初心者向きに解説した書である『沙汰未練書』に、「沙」は砂、「汰」は選び分ける義であるから、砂を水中で揺すって中から砂金などを選別することをいうとの趣旨が述べられている。これは字義にもっとも近い説明であろう。「沙汰」はここから転じて、人や物事の是非、善悪、精粗を選び分け、正しく判断し処理する意味となった。この意味に近い用法には、中世における「裁判」「訴訟」をさすときの沙汰があり、すこし意味が広がって「評議する」「議論する」ことも沙汰といわれた。次には訴訟や評議の結論を執行すること、たとえば勝訴者に係争地を引き渡すことを「沙汰し付ける」「沙汰し据える」などという用法がある。この意味が拡大すると指図や命令そのものが沙汰と称され、また命令に従って政務を行うこと、荘園(しょうえん)の荘務を行うこと、具体的にいえば、年貢を賦課したり徴収したりすることとか、年貢や負債を支払うことも沙汰と表現された。さらに直接政務にかかわらない伝達事項や通知、ニュース、噂(うわさ)といったことも沙汰といわれる。「沙汰の限り」という語が鎌倉幕府の文書に出てくるときは、「幕府の裁量の限度」といった原義に近い使われ方をしているが、近世や現代では「もってのほか」といった意の一般的な言い回しになっている。これらのことは、この語のもつ意味の広がりをよく表している。[桑山浩然]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の沙汰の言及

【知行国】より

…古代・中世,律令制の国のうち,国司以外の公卿・廷臣や社寺等が吏務(りむ)(支配・統治の実務)の実権をもつ国。沙汰国,給国ともいい,吏務の実権をとる者を知行主とか国主という。 律令制の地方統治制度である国司制度がしだいにくずれ,国守(=受領)の地位が利権化する一方,公卿・廷臣らの俸禄制度が無実化するにともない,11世紀中ごろから公卿の子弟を諸国の守に任命し,その公卿に吏務の実権をとらせ(これを知行とか沙汰という),その間に収益を得させることがしだいに慣例となった。…

※「沙汰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

沙汰の関連キーワードパラレル処理GE非決定論網野善彦管理命令広範囲曝気槽命令キャッシュ黒田俊雄脇田晴子

今日のキーワード

信長協奏曲(コンツェルト)

石井あゆみによる漫画作品。戦国時代にタイムスリップした現代の高校生が病弱な織田信長の身代わりとして生きていく姿を描く。『ゲッサン』2009年第1号から連載開始。小学館ゲッサン少年サンデーコミックス既刊...

続きを読む

コトバンク for iPhone

沙汰の関連情報