最新 地学事典 「並進説」の解説
へいしんせつ
並進説
translation hypothesis
テクトナイトの石英にみられる格子定向性の形成機構についての仮説のうち,結晶内に生ずる並進によって格子定向性が形成されるとする立場の総称で,W.Schmidt(1927)に始まり,A.Hietanen(1938),H.W.Fairbairn(1941),E.M.Anderson(1948)などにより種々の仮説が提唱された。これに対立する立場として破断説(fracture hypothesis),再結晶説がある。破断説はB.Sander(1930)によって提唱され,D.T.Griggs et al.(1938),H.W.Fairbairn(1949)などが支持した立場で,これは石英が特定の結晶方向に平行に破砕して,棒状石英が形成され,それが岩石の運動方向に平行配列することによって格子定向性が生ずるものとするもの。
執筆者:原 郁夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

