中島砦跡(読み)なかしまとりであと

日本歴史地名大系 「中島砦跡」の解説

中島砦跡
なかしまとりであと

[現在地名]緑区鳴海町 下中

信長が今川義元勢の鳴海なるみ城に対して築いた三つの砦の一つ。おうぎ川のほとりにあり、「信長公記」には、鳴海城の南に「中島とて小村有御取出に被成、梶川平左衛門をかせられ」とあって、砦が築かれる前に小集落が営まれていた。永禄三年(一五六〇)五月一九日、善照寺ぜんしようじ砦に集結した信長勢が中島砦へ移動する際、家臣が「脇ハ深田の足入」(信長公記)であるとして信長を止めたといわれ、砦下は海に近い湿地帯であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 おうぎ 尾張志

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android