中根駒十郎(読み)ナカネ コマジュウロウ

20世紀日本人名事典 「中根駒十郎」の解説

中根 駒十郎
ナカネ コマジュウロウ

明治〜昭和期の出版人 新潮社専務。



生年
明治15(1882)年11月13日

没年
昭和39(1964)年7月18日

出生地
愛知県矢作(現・岡崎市)

経歴
明治28年郷里の小学校を卒業後上京、神田の大鳴学館に学ぶ。31年義兄の佐藤儀助(義亮)の新声社(のちの新潮社)に入り、以後佐藤の片腕となり新潮社の発展に尽くした。昭和22年支配人を退き顧問となる。夏目漱石島崎藤村、芥川龍之介ら作家たちの信頼も厚く、その多彩な交誼逸話は「駒十郎随聞」に残されている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の中根駒十郎の言及

【新潮】より

…1904年(明治37)5月創刊。1896年《新声》を発刊して明治30年代の文学に重要な役割を果たしながら,新声社の経営に失敗して挫折した佐藤義亮(ぎりよう)が,義弟中根駒十郎らの力をかりて新潮社をおこし,日露戦争下に新たに創刊したもの。初めは投書雑誌的傾向をもっていたが,佐藤紅緑や高須梅渓,田口掬汀(きくてい)ら《新声》以来の執筆者をはじめ,小栗風葉,真山青果,徳田秋声,上田敏,生田長江らが活躍した。…

※「中根駒十郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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