中萩原村(読み)なかはぎわらむら

日本歴史地名大系 「中萩原村」の解説

中萩原村
なかはぎわらむら

[現在地名]塩山市中萩原

上粟生野かみあおの村の東に位置し、南の恩若おんじやく(約九八二メートル)から北西へ低くなる緩傾斜の土地で、西流するおも川との間に開ける。南は下萩原村。村の中央部を青梅おうめ往還支道が横断し、東境を川幅七間余の佐野さの川が北流して重川の支流文珠もんじゆ川に合流する。村名は「なかはぎはら」ともよばれる。字小山こやまは文安二年(一四四五)一一月一五日の武田信重寺領目録写(甲斐史料集成稿)に「山梨郡萩原郷之内小山」とみえ、年貢二貫文の同地は板垣殿から向嶽こうがく寺へ寄進された寺領であった。

慶長古高帳に村名がみえ、高四三九石余、幕府領。次いで一部が旗本松岡領となり(享保九年「村明細帳」南徳夫家文書)、その後旗本加藤・富永の相給となったが(寛文一三年「山境論公事留万跡書」矢崎一男家文書)、元禄六年(一六九三)の鉄砲預り手形(野沢俊一家文書)では幕府領と旗本富永領として記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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