丸山古墳〈大阪府〉(読み)まるやまこふん

国指定史跡ガイド 「丸山古墳〈大阪府〉」の解説

まるやまこふん【丸山古墳〈大阪府〉】


大阪府貝塚市地蔵堂にある前方後円墳和泉山脈の丘陵先端部分の微高地に所在し、1956年(昭和31)に国の史跡に指定された。全長約70m、後円部の直径約43m、高さ5mで3段築成、前方部の最大幅約27m、高さ約4m。2002年(平成14)の発掘調査では埴輪(はにわ)列が発見され、古墳時代前期後半(4世紀後半)の築造と推定される。遺物円筒埴輪や朝顔形埴輪のほか、全国的にも珍しい冠帽形(かんぼうがた)埴輪などの形象埴輪が多数出土。古墳の南側に位置する貝塚市立南小学校の敷地内からは、古墳時代中期5世紀の埋没古墳6基(円墳4基と方墳2基の地蔵堂古墳群1号墳~6号墳)が発見され、丸山古墳を中心とした古墳群の存在が明らかになった。古墳からは須恵器(すえき)類が出土しているが、これらの古墳群の発見により、4世紀後半から5世紀にかけて地蔵堂周辺に強い権力をもつ者が存在していたことが推定される。JR阪和線和泉橋本駅から徒歩約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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