主殺(読み)しゅうごろし

精選版 日本国語大辞典 「主殺」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐ごろし【主殺】

  1. 〘 名詞 〙 主人を殺すこと。また、その犯人。主人殺し。儒教道徳を背景とした江戸時代刑法では、親殺し以上に凶悪な犯罪とされ、当時の極刑である鋸挽(のこぎりびき)の上、磔(はりつけ)の刑が科せられた。しゅごろし。
    1. [初出の実例]「主殺 〈二日晒一日引廻鋸挽之上〉 磔」(出典:徳川禁令考‐後集・第三・巻二九(1721頃か))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の主殺の言及

【逆罪】より

…主人・親に対し,従者・子が反抗して殺傷におよんだものをいう。きわめて重く罰せられ,《公事方御定書》は,主殺(しゆうごろし)には二日晒(さらし),一日引廻,鋸挽(のこぎりびき)のうえ磔(はりつけ)という幕府刑罰中の最重刑を配し,親殺には引廻のうえ磔の刑を科した。逆罪には旧悪免除の適用はなく,(しや)も行われない。…

【鋸挽】より

…鋸で首を挽き切る刑罰。日本の中世,近世にみられ,江戸幕府の制度では主殺(しゆうごろし)にのみ適用する最高刑であった。戦国時代までは竹鋸で実際に首を挽いたが,江戸幕府法の鋸挽はその形式化したもので,一種の(さらし)刑たる穴晒(あなさらし)として行われた。…

※「主殺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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