事を欠く(読み)コトヲカク

デジタル大辞泉 「事を欠く」の意味・読み・例文・類語

こと・く

必要な物がなくて不自由する。不足する。「毎日食べる物にも―・いている」
ほかに適当なことがあるはずなのに、よりによってこんなことをする、という非難の気持ちを込めていう言葉。「言うに―・いて嘘八百を並べる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「事を欠く」の意味・読み・例文・類語

こと【事】 を 欠(か)

  1. ( 多く「…にことをかく」の形で用いる )
  2. それがなくて不自由する。不足する。事欠く。
    1. [初出の実例]「よい臣をあまたたくはへてもつ人は世の乱にもことをかかぬ也」(出典:古文真宝笑雲抄(1525)六)
  3. ( 上に述べることを受けて ) 他に適当なことがあるのに、よりによってわざわざそんなことをしたり言ったりする、そのことに非難の意を込めていう場合が多い。事欠く。事をかえる。
    1. [初出の実例]「嫁る所に事を欠いて、二度目の所を選るといふのも馬鹿馬鹿しい」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上)

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