事寄・言寄(読み)ことよせる

精選版 日本国語大辞典の解説

こと‐よ・せる【事寄・言寄】

〘他サ下一〙 ことよ・す 〘他サ下二〙
① ある事に託す。かこつける。ゆだねる。事を行なう口実にする。つける。
※源氏(1001‐14頃)乙女「母后のおはしまさぬ御かはりの後見にとことよせて」
② ことばによって味方する。助力する。はからう。
※万葉(8C後)一八・四一〇六「天地の 神許等余勢(コトヨセ)て 春花の 盛りもあらむと 待たしけむ 時の盛りそ」
③ 噂をたてる。いい立てる。
※万葉(8C後)七・一一〇九「佐檜の隈檜の隈川の瀬を早み君が手取らば縁言(ことよせ)むかも」
④ ことづける。伝言する。依託する。
※新古今(1205)恋二・一一二九「忍びあまりあまの川瀬にことよせんせめては秋を忘れだにすな〈藤原経家〉」

こと‐よさ・す【事寄・言寄】

〘自サ四〙 (「よさす」は、古く用いられた四段活用動詞「よす」に、尊敬の助動詞「す」の付いてできたもの) 神や天皇がご命じになる。ご命令になる。
※古事記(712)上「二柱の神に、是のただよへる国を修め理(つく)り固め成せと詔りて、天の沼矛(ぬぼこ)を賜ひて、言依(ことよさし)賜ひき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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