日本大百科全書(ニッポニカ) 「二・八宣言」の意味・わかりやすい解説 二・八宣言にはちせんげん 第一次世界大戦後の世界秩序再編の動きをいち早く察知した朝鮮人留学生が、1919年2月8日東京で集会し、「朝鮮青年独立団」の名で発表した独立宣言文。宣言文はただちに故国に持ち込まれ、天道教の崔麟(さいりん)、キリスト教の李昇薫(りしょうくん)に伝達され、本国人民の三・一独立運動決起の引き金の役割を果たした。日本の韓国併合(1910)は詐欺と暴力の所産であると批判し、ロシア革命、中国革命(辛亥(しんがい)革命)を新秩序と評価する思想性の高い文脈のなかで独立朝鮮の必然性をつかみ出している。[姜 徳 相] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例