日本歴史地名大系 「二又尾村」の解説 二又尾村ふたまたおむら 東京都:青梅市二又尾村[現在地名]青梅市二俣尾(ふたまたお)沢井(さわい)村の南東、多摩川左岸に位置する。青梅街道が東西に通り、西部では甲州方面と秩父方面に分岐する。安楽(あんらく)寺蔵の性霊集聞書一〇巻の天文八年(一五三九)八月五日奥書に「山根杣保二俣尾」とみえる。北部の西城(にしじゆう)(「にしじょう」とも)に三田氏の辛垣(からかい)城があった。天正八年(一五八〇)と推定される一二月二八日の北条氏照判物(三田文書)に下村・二又尾とみえ、御嶽山籠城を賞して、両所の屋敷二貫文など本領六八貫文が野口刑部丞(秀房)に安堵されている。また一一貫の地として駒木野(こまぎの)・横吹(よこぶき)などがみえるが、横吹は東の日向和田(ひなたわだ)村境にある小名で、貞治四年(一三六五)銘の板碑があり、近世初期にも「よこぶき道上」などと地名が確認できる(慶長三年検地帳)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by