二重作村(読み)ふたえざくむら

日本歴史地名大系 「二重作村」の解説

二重作村
ふたえざくむら

[現在地名]大洋村二重作

西は北浦に臨み、東は青山あおやま村。応永二三年(一四一六)一一月一五日の前大宮司中臣則密譲状(鹿島神宮文書)に「買得分、乙楽名・小辻堂・榎村・国主如証文、城滝村・二重佐古其外在々所々有文書 右屋敷・田畠・庁宣・代々証文等、永代限則弘譲与処也」と記され、鹿島神宮大宮司家の所領の一部とされた。その後戦国末期に行方なめがた郡の武田氏が進出して、村落東側の古屋こじ山丘陵上に武田たけだ城を構築し、数代にわたり支配を続けた。城主武田次郎左衛門尉は佐竹義宣に服属し、但馬守と称したという。天正一九年(一五九一)佐竹氏一族の東義久の知行地となり、文禄四年(一五九五)の中務大輔当知行目録(秋田県立図書館蔵)に「千百八石九斗四升 かち山・わだ・二重作」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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