二重忠誠(読み)にじゅうちゅうせい(その他表記)dual loyalty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二重忠誠」の意味・わかりやすい解説

二重忠誠
にじゅうちゅうせい
dual loyalty

二重帰属。労働者 (従業員) が企業と組合双方に対して,形のうえでそれに所属しているだけでなく,心から,つまり生活感情のうえでもそれの一員であり,その集団を自分の集団,自分の生活根拠として感じている度合い。アメリカで T.パーセルなどが調査研究を行なった。日本では尾高邦雄が中心となり,独自の調査項目を設定して企業と組合への帰属意識を研究し,それを「帰属意識」と命名している。研究結果によると,日本ではアメリカに比べて二重忠誠型がきわめて多く,組合への忠誠と企業への忠誠が理論的に考えられるほど対立していない。理由は,日本の労使関係に特有な経営家族主義反映と,労働者の現実主義的なものの考え方の表われであるとされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本の株式の水準を示す、東京証券取引所第1部225銘柄の平均株価。単位は円。構成銘柄は時価総額の分布の変化などにより、適宜入れ替えられている。現在の形になったのは1985年5月からである。ダウ・ジョー...

日経平均株価の用語解説を読む