精選版 日本国語大辞典 「井の本」の意味・読み・例文・類語
い【井】 の 本(もと)
- ① 井のそば。井戸端。
- [初出の実例]「昔、田舎わたらひしける人の子ども、ゐのもとに出でて遊びけるを」(出典:伊勢物語(10C前)二三)
- ② 井の底。
- [初出の実例]「野牛、空しくゐのもとに日を送りてつゐにはかなくなりにけり」(出典:仮名草子・伊曾保物語(1639頃)下)
- ③ =い(井)
- [初出の実例]「土をほって井のもとをこしらえて」(出典:玉塵抄(1563)一二)
- ④ 「いのもとほり(井底掘)」の略。
- [初出の実例]「昔、つるのはしやうの物かたけて、井のもと井のもとといひありくもの有」(出典:咄本・私可多咄(1671)一)