伊曾保物語(読み)いそほものがたり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

伊曾保物語
いそほものがたり

仮名草子。作者未詳。3巻。元和1 (1615) 年頃成立か。『イソップ物語』を翻訳したもの。主人公伊曾保の略伝と 64の寓話を収録。のちの咄本 (はなしぼん) に影響を与えた。

伊曾保物語
いそほものがたり

文禄2 (1593) 年天草耶蘇会刊『エソポのハブラス』 Esopono Fabvlas。『イソップ物語』を翻訳したものであるが,仮名草子の『伊曾保物語』とは直接の関係はない。訳者未詳。 70話を収録。ローマ字,口語体で,国語史料として貴重。

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百科事典マイペディアの解説

伊曾保物語【いそほものがたり】

イソップ物語》を翻訳した仮名草子。1593年天草のコレジヨで刊行されたキリシタン版《エソポのハブラス(文禄旧訳伊曾保物語)》は,西洋文学翻訳の最初のもので,原本は大英博物館蔵。こなれた口語訳のローマ字書きで,国語学上重要な資料。他に文語訳の慶長・元和ごろの古活字本,1659年刊の整版本の各種がある。
→関連項目天草版平家物語

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世界大百科事典 第2版の解説

いそほものがたり【伊曾保物語】

仮名草子。元和年間(1615‐24)刊行。3巻。《イソップ物語》の翻訳であるが,全部で94話。最初の30話はイソップの逸話,のちの64話が動物の寓話である。《イソップ物語》は,1590年(天正18)スペインの宣教師バリニャーノによって日本にもたらされ,九州天草で《エソポのハブラス》として日本語訳ローマ字で印刷された。これが,日本における最初の西洋文学の翻訳本である。この元和の書は,それとは異なって古活字版日本字で翻訳されたものである。

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