井草村
いのくさむら
[現在地名]三田市井ノ草
広野村の北、当地で大きく屈曲して西端近くを南西流する武庫川沿いの低湿地および河岸段丘に立地する。集落は段丘上に散在する。猪草・井野草とも書いた。下相野村―四辻村から当村を経て東山村―尼寺村花山院に通じる巡礼道が通る。中世は野鞍庄のうち。同庄は室町時代初期から山城醍醐寺三宝院領となっていた。応永二七年(一四二〇)五月四日の資実遵行状(醍醐寺文書)によれば、資実は「野鞍庄并相野・井草村」の下司公文職を三宝院代官に打渡すよう松原・秋末両氏に命じている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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