精選版 日本国語大辞典 「交・混・雑」の意味・読み・例文・類語
ま・ぜる【交・混・雑】
[1] 〘他ザ下一〙 ま・ず 〘他ザ下二〙
① 異種・異質のものを加え入れる。入れていっしょにする。まぜ合わせる。また、かきまぜる。
※書紀(720)神武即位前(熱田本訓)「我が猛き卒(いくさ)を選びて、虜(あた)と雑(マセ)居(す)う」
② 仲間に入れる。
③ ことばをかわす。口を出す。
④ 相手の話に口をはさんでちゃかす。まぜかえす。
[2] 〘自ラ四〙 =まじる(交)
※雑俳・玉の光(1844‐45)二「ちらほらと尤らしい毛がまぜり」
まじ・る【交・混・雑】
〘自ラ五(四)〙
① 他の物の中にはいり合う。また、他の人の中にはいっていっしょになる。まざる。
※万葉(8C後)五・八四九「残りたる雪に末自例(マジレ)る梅の花早くな散りそ雪は消ぬとも」
※源氏(1001‐14頃)若菜上「宮よりも、明石の君の、恥づかしげにてまじらむを」
② 交際する。つきあう。まじらう。まじろう。
③ なかに分け入る。
※竹取(9C末‐10C初)「たけとりの翁といふもの有けり。野山にまじりて竹を取りつつ、万(よろづ)の事に使ひけり」
まじり【交・混・雑】
① まじっていること。また、そのもの。
※宇津保(970‐999頃)沖つ白浪「殿の御ぞうの殿ばらまじりもなくあり」
③ 将棋で、手合割りの決め方の一つ。異なった手合割りを一組として指すこと。
④ 「まじりみせ(交見世)」の略。
まぜ【交・混・雑】
[1] 〘名〙 (動詞「まぜる(交)」の連用形の名詞化)
① まぜること。また、まぜ入れる物。
② 馬の飼料。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 将棋で、交(まじ)りの俗称。
[2] 〘接尾〙 数量を表わす名詞に付いて、それだけの間を置くことを表わす。多く助詞「に」を伴って用いる。…おき。「一枚まぜ」「日まぜ」など。
※蜻蛉(974頃)中「日まぜなどにうちかよひたれば」
まざ・る【交・混・雑】
〘自ラ五(四)〙 他のものがはいっていっしょになる。いくつかのものが、いっしょになる。いりまじる。
※滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)六「サア北八さそふか〈略〉小便のまざらぬ酒は、また格別だ」
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「言葉には漢語が雑ざるから」
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