ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人買い」の意味・わかりやすい解説 人買いひとかい 人身売買を業とした商人。人商人ともいう。律令制時代より人買いは存在し,私奴婢は私有財産として売買を公認されていた。鎌倉,室町時代には法制上,人身売買は禁止されたが,奴婢,雑人の売買,質入れは行われ,人買いも横行した。江戸時代には,『御定書百個条』にも見えるように厳禁されたが,過酷な貢租負担に耐えられず人身売買は跡を絶たなかった。さらに遊里制度の発達により子女を買ったり,一定期間の身売りなども人買いの手で行われた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報