人商人(読み)ヒトアキビト

デジタル大辞泉 「人商人」の意味・読み・例文・類語

ひと‐あきびと【人商人】

人買い」に同じ。
「―の、人あまた具して下りける中に」〈沙石集・九〉

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精選版 日本国語大辞典 「人商人」の意味・読み・例文・類語

ひと‐あきびと【人商人】

  1. 〘 名詞 〙 人身売買を業とする商人。かどわかした子女などを売買する人。人買
    1. [初出の実例]「且人商人、鎌倉中并諸国市間、多以在之」(出典新編追加‐一・建長年中(1249‐56))

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世界大百科事典(旧版)内の人商人の言及

【勾引】より

…これらによると,人を勾引して売る者が京畿に横行して社会不安となっていた。鎌倉幕府も朝廷から出された禁令をうけて,1226年(嘉禄2)には諸国の御家人らに人商人(ひとあきびと)の召捕りを命じている。その後1290年(正応3)の幕府法になると,人商と称しその業を専らにする者が多いので,その禁止と違反者の面に火印を捺すことを命じている。…

【人身売買】より

…律令制における奴婢以外の売買の禁止は身分の混乱を防止することにあり,奴婢の売買を公券によらせたのは課税や班田のための籍帳の除付のためであった。 平安時代末になると,人を勾引して辺境に売る人商人(ひとあきびと)(人買)が横行した。朝廷はその禁制をしばしば発し,鎌倉幕府はこれをうけて人商人の禁制をくりかえした。…

【人買】より

…人身売買を業とする者,人商人(ひとあきびと)。朝廷は,1178年(治承2)以降,人を勾引して売る者が京畿に充満すると述べ,その拘禁をくりかえし諸国に命じたが,鎌倉幕府も97年(建久8)以降朝廷法をうけて人売買の禁止をくりかえした。…

※「人商人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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