朝日日本歴史人物事典 「今井信郎」の解説
今井信郎
生年:天保12.10.2(1841.11.14)
幕末維新期の京都見廻組,のちに衝鉾隊副長。坂本竜馬を斬った男といわれる。父は旗本今井安五郎守胤というが『京師御用留』には中間とある。信郎自身も部屋住から中間と記されている。文久3(1863)年神奈川奉行支配定番役に進み,同年9月2日に井土ケ谷で殺されたフランス士官カミュの犯人捜査に奔走。慶応2(1866)年二丸火之番に転じ,翌年京都見廻組を拝命。明治1(1868)年の鳥羽・伏見の戦に参戦したのち,北越,箱館と転戦,降服した。竜馬殺しの件で裁判を受け禁固刑となるが,同5年特赦放免。その後クリスチャンとなり,静岡県榛原郡初倉村の村長を務めた。
(釣洋一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報