今井信郎(読み)いまい・のぶお

朝日日本歴史人物事典 「今井信郎」の解説

今井信郎

没年:大正7.6.25(1918)
生年天保12.10.2(1841.11.14)
幕末維新期の京都見廻組,のちに衝鉾隊副長。坂本竜馬を斬った男といわれる。父は旗本今井安五郎守胤というが『京師御用留』には中間とある。信郎自身も部屋住から中間と記されている。文久3(1863)年神奈川奉行支配定番役に進み,同年9月2日に井土ケ谷で殺されたフランス士官カミュの犯人捜査に奔走。慶応2(1866)年二丸火之番に転じ,翌年京都見廻組を拝命。明治1(1868)年の鳥羽伏見の戦に参戦したのち,北越,箱館と転戦,降服した。竜馬殺しの件で裁判を受け禁固刑となるが,同5年特赦放免。その後クリスチャンとなり,静岡県榛原郡初倉村の村長を務めた。

(釣洋一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「今井信郎」の解説

今井信郎 いまい-のぶお

1841-1918 幕末の武士
天保(てんぽう)12年10月2日生まれ。幕臣。剣を榊原鍵吉にまなぶ。慶応3年京都見廻組与力頭。戊辰(ぼしん)戦争では東北各地で新政府軍とたたかい,明治2年五稜郭で降伏。翌年坂本竜馬暗殺にかかわったと供述した。5年特赦。のち静岡県初倉村村長をつとめた。大正7年6月25日死去。78歳。江戸出身。名は為忠。

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