仏造って魂入れず(読み)ホトケツクッテタマシイイレズ

デジタル大辞泉 「仏造って魂入れず」の意味・読み・例文・類語

ほとけつくってたましいれず

物事をほとんど仕上げながら、肝心な最後の仕上げが抜け落ちていることのたとえ。仏造ってまなこを入れず。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「仏造って魂入れず」の解説

仏造って魂入れず

仏像を作っておきながら魂を入れ忘れるように、物事をほぼ成就するところまでいきながら最も肝心な点が抜け落ちていることのたとえ。

[使用例] 「まだあるのかい。こいつは容易なことじゃない。たいていの者は君にあっちゃ根気負けをするね」「根気はとにかく、ここでやめちゃ仏作って魂入れずと一般ですから、もう少し話します」[夏目漱石吾輩は猫である|1905~06]

[解説] せっかくよくできていても肝心な点が抜け落ちると価値がなくなるという本来の意味で使われるほか、かつては漱石の用例のように、会話の中で比較的軽い意味でも常用されていました。

[類句] 仏造ってまなこを入れず/画竜点睛を欠く

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