精選版 日本国語大辞典 「仕似せる」の意味・読み・例文・類語
し‐に・せる【仕似・為似】
- 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]しに・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 ( 「し」はサ変動詞「する」の連用形。「仕」は当て字 ) - ① 似せてする。まねる。
- [初出の実例]「かやうの万物の品々を、よくしにせたらんは、幽玄の物まねは幽玄になり、強きは自ら強かるべし」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)六)
- ② 家業を絶やさず続ける。先祖代々の家業を守り継ぐ。
- ③ 長い期間商売をしていて店の信用もでき、資産をつくる。
- [初出の実例]「親の時より次第にしにせたる見世にて」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)一)
- ④ 仕事を覚える。長年そのことをし馴れて年季を入れる。
- [初出の実例]「商売をはやう仕にせる」(出典:松翁道話(1814‐46)二)