仙台・新生児誘拐(読み)せんだいしんせいじゆうかい

知恵蔵 「仙台・新生児誘拐」の解説

仙台・新生児誘拐

2006年1月6日午前3時すぎ、仙台市宮城野区の病院産婦人科から生後11日の男の赤ちゃんが連れ去られた。7日未明、近くの新聞販売所で、病院側に身代金6150万円を要求する脅迫文が見つかった。7日夕から8日未明にかけ、犯人から院長に再三にわたって電話があり、現金授受の方法を指示してきた。宮城県警は犯人の使った車の捜査などから8日、衣料品販売業の男(当時54)とフィリピン国籍の妻(当時35)、男の長女の元夫(当時32)の3人を身代金目的略取などの容疑で逮捕した。赤ちゃんは8日午前6時頃、仙台市内の別の病院敷地内の建物で見つかった。誘拐された時よりも体重が約100g増えていた。検察側は、男が会社経営に失敗して数千万円の借金があり、金策が尽きたうえの犯行指摘。6月8日に仙台地裁で行われた判決公判で、男に懲役8年(求刑懲役10年)、妻に同3年(求刑同5年)が言い渡された。夫婦は共に控訴。夫婦とは別に審理されている男の元娘婿には同4年6カ月(求刑同6年)が言い渡された。

(緒方健二 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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